・犬がレーズンを食べると中毒症状になり死に至ることも…。
・体重1kgに対してレーズン10〜15g程度が致死量
・犬がレーズンを誤飲したら、直ちに獣医さんに連絡!
犬が落としたレーズンを食べてしまった…。
このように犬がレーズンを食べてしまった時の対処方法がわからない方も多いのでは?
今回は、犬がレーズンを食べてはいけない理由と誤飲時の対処法を解説します。
この記事の監修者
福田 祥子
ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。
犬がレーズンを食べてはいけない理由
犬がレーズンを摂取すると、レーズン中毒になり腎不全を引き起こし最悪の場合死に至ります。
玉ねぎやチョコレートは中毒症状を起こしやすいように、レーズンも犬にとって同じです。
犬は特定の食品に対する耐性が人と異なるため、人間が安全に食べられるものでも犬にとって有毒になることが…。
レーズン中毒のメカニズムは完全には理解されていませんが、犬の腎臓にダメージを与え、腎不全や他の臓器障害が起こる可能性があります。
ぶどうよりもレーズンの方が中毒症状を引き起こしやすい傾向があるようです。
【サイズ別】犬にとってのレーズンの致死量
体重1kgに対して、レーズン約10〜15g程度が致死量になります。
小型犬(10kg未満) | 100〜150g程度 |
中型犬(10〜25kg未満) | 250〜300g程度 |
大型犬(25kg以上) | 300〜450g程度 |
これらはあくまで目安であり、個々の犬の体質や健康状態によって変動します。
また、レーズンに含まれる毒性成分の濃度や品質も異なることを考慮する必要があるでしょう。
犬がレーズンを食べてしまった時の症状
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 食欲不振
- 脱水症状
- 脱力感や無気力
- めまいや歩行困難
これらの症状が見られた場合は、速やかに獣医さんに連絡し、適切な処置を受けるようにしてください。
レーズン中毒は腎臓障害を引き起こす可能性があり、早期の対処が重要です!
犬がレーズンを食べて症状が出るまでの時間
摂取量や犬の体重、摂取されたレーズンの種類などによって個体差があります。
通常は摂取後、2〜3時間から症状が現れ始めるでしょう。
症状が現れるまでの時間にはばらつきがあるため、誤飲したことがわかればすぐ獣医さんに連絡するのが適切な判断です。
犬がレーズンを誤飲した時の対処方法
- 獣医師に連絡する: 犬がレーズンの誤飲してしまったことを獣医さんに連絡します。電話を通してレーズンを誤飲した量や時間を伝え、適切な対処を仰ぎましょう。
- 吐かせない: レーズンを誤飲した直後に吐かせることは通常は推奨しません。間違って吐かせると、食道や気道に損傷を与える可能性があります。
- 水を与える: 獣医さんの指示がない限り、水を飲ませることは構いません。水を飲ませることで、レーズンが胃から移動しやすくなる場合があります。
- 症状のモニタリング: 犬の様子をよく観察し、症状が出た場合は獣医さんに再度連絡してください。可能であれば、レーズンを誤飲した量や種類を伝えます。
- 緊急治療: 獣医さんの指示に従って、緊急治療が必要な場合は速やかに獣医院を訪れます。犬の健康状態に応じて、腎臓機能を保護するための措置が取られることがあります。
犬がレーズンを誤飲した時の動物病院での処置内容
- 診断: 獣医さんが摂取したレーズンの量や種類、犬の体重、健康状態などを詳細に確認します。
- 吐かせる: 一部の場合、獣医さんが吐かせることを選択する場合があります。ただし、吐かせるかどうかは獣医さんの判断次第です。
- 吸収を阻止する処置: 獣医さんは、吸収を阻止するために活性炭を使用することがあります。活性炭は、毒物が消化管から吸収されるのを防ぐために使われます。
- 経口投与: 獣医さんが適切と判断した場合、犬に対して特定の薬物や流体を経口投与することがあります。これには嘔吐を抑制したり、腎臓機能を保護するための薬物が含まれます。
- 腎臓機能の監視: レーズン中毒はしばしば腎臓に影響を与えるため、腎臓機能の監視が非常に重要です。獣医さんは尿検査や血液検査などを通じて腎臓機能を監視し、必要に応じて処置を調整します。
- 入院: 状況によっては、犬を入院させることが必要となる場合があります。これにより獣医さんが犬の状態を密に監視し、必要な治療を提供することができます。
犬がレーズンを誤飲しないための対策
レーズンを含む食品やスナック類を犬の届かない場所に保管してください。
キッチンのカウンターやテーブルの上など、犬が届く場所には絶対に置かないようにしましょう。
まとめ
今回は、犬がレーズンを食べてはいけない理由と誤飲時の対処方法について解説しました。
犬がレーズン中毒にならないように、レーズンを含む食品は犬の届かない位置に置くようにしましょう。
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