・りんごの頻度は、週に1~2回がベスト
・ビタミンCで抗酸化作用がある
・種や芯にはシアン化物という有害な物質が
犬がりんごを食べても大丈夫?
このようにりんごを犬に食べさせたい飼い主さんも多いのでは?
今回は、犬に食べさせるりんごの適切な量・頻度・メリット・注意点について解説します。
この記事の監修者
福田 祥子
ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。
犬にりんごを与えても問題ない!
んごは犬にとって安全なフルーツで、ビタミンCや食物繊維が豊富です。
りんごの旬は秋から冬にかけてで、新鮮な状態であげると、犬の健康維持に役立つ栄養を摂取できます。
ただし、種や芯は消化不良や中毒を引き起こす可能性があるため、必ず取り除いてから与えることが重要です。
適切な量と頻度を守れば、犬にとって健康的なスナックとなります。
犬が食べるりんごの適切な量と頻度
犬が食べるりんごの適切な量
犬のサイズ | 体重 | りんごの適切な量(1日あたり) |
---|---|---|
小型犬 | 5kg以下 | 10〜15g |
中型犬 | 5〜15kg | 20〜30g |
大型犬 | 15kg以上 | 40〜50g |
犬に与えるりんごの適切な量は、体重に応じて調整する必要があります。
りんごは糖分を含むため、与えすぎるとカロリーオーバーや血糖値の急上昇を招く可能性があるため、適量を守りましょう。
特におやつとして与える際は、総カロリーの10%以下に抑えるのが理想的です。
犬が食べるりんごの適切な頻度
犬にりんごを与える頻度は、週に1~2回が適切です。
りんごは繊維質やビタミンが豊富で、特に旬の時期には栄養価が高まります。
与えすぎると消化不良を引き起こす可能性があるため、適度な量と頻度を守ることが大切です。
また、他のおやつとのバランスも考慮しましょう。
子犬や老犬がりんごを食べても大丈夫?
子犬や老犬にもりんごを与えても問題ありませんが、量と与え方に注意が必要です。
小さく切って消化しやすくすることで、窒息や消化不良を防ぎましょう。
また、老犬や子犬の体調に合わせて、初めは少量から試すのが安心です。
犬にりんごを与える3つのメリット
以下は一般的なりんご(100gあたり)の主な栄養素を重さ順にした表です。
項目 | 含有量(100gあたり) |
---|---|
カロリー | 54 kcal |
水分 | 85.6 g |
炭水化物 | 14.6 g |
食物繊維 | 1.4 g |
カリウム | 120 mg |
ビタミンC | 4 mg |
食物繊維で消化をサポート
りんごには豊富な食物繊維が含まれており、犬の消化をサポートします。
食物繊維は腸の働きを活性化し、便通を促進するため、特に便秘気味の犬に効果が期待できます。
さらに、消化器系全体の健康を保つ効果があり、日常的に適量を与えることで健康維持につながります。
大腸の健康維持にも役立つため、りんごは消化トラブルが多い犬にもおすすめです。
ビタミンCで免疫力を強化
りんごに含まれるビタミンCは、犬の免疫システムをサポートし、病気や感染症への抵抗力を高めます。
特に、シニア犬や病気にかかりやすい犬にとって、ビタミンCの摂取は重要です。
ビタミンCは抗酸化作用もあり、犬の体をフリーラジカルから守り、細胞の老化を防ぐ効果も期待できます。
適切な量のりんごを与えることで、免疫機能を強化し、日々の健康管理に役立てましょう。
カリウムで心臓と血圧の健康をサポート
りんごに含まれるカリウムは、犬の心臓の健康を維持し、血圧を安定させる効果があります。
特に、高齢犬や肥満気味の犬には、カリウムの摂取が心臓への負担を軽減するため有効です。
心臓疾患のリスクを下げ、日常的な健康管理に役立つこの栄養素は、りんごの重要なメリットのひとつです。
適度な摂取を心がけることで、犬の心血管系を守り、長期的な健康維持に貢献します。
犬がりんごを食べる際の3つの注意点
りんごの種や芯を取り除く
りんごの種や芯にはシアン化物という有害な物質が含まれており、犬にとって非常に危険です。
シアン化物は消化器官で有毒な影響を及ぼし、重篤な中毒症状を引き起こす可能性があります。
そのため、りんごを与える前に必ず種と芯を完全に取り除き、犬が誤って食べることがないように注意しましょう。
過剰摂取に注意する
りんごは健康に良い食材ですが、自然な糖分が含まれており、過剰に与えると犬の健康に影響を与える可能性があります。
特に糖尿病のリスクがある犬や体重管理が必要な犬には、適量を守ることが大切です。
1回に与える量は犬のサイズや体重に応じて調整し、少量を頻繁に与えるのが理想的です。
りんごの皮は消化しにくい
りんごの皮は食物繊維が豊富で、犬によっては消化が難しいことがあります。
消化器系が敏感な犬やシニア犬では、皮が消化不良を引き起こすこともあるため、皮をむいてから与えることがおすすめ!
これにより、腹部の不快感や消化不良を防ぐことができます。
アレルギー反応に注意する
りんごに対してアレルギーを持つ犬もいます。
初めてりんごを与える際には、少量から始めて犬の反応をよく観察しましょう。
アレルギーの兆候(かゆみ、嘔吐、下痢など)が見られる場合は、すぐに与えるのを中止し、獣医に相談することが重要です。
アレルギーの有無を確認することで、安全にりんごを楽しませることができます。
犬にりんごを与える方法
- りんごの選定と洗浄
まず、りんごは新鮮で無傷のものを選びましょう。農薬や汚れが気になる場合は、よく洗って表面の汚れを取り除きます。特に無農薬のりんごを選ぶと安心です。洗浄することで、健康に悪影響を及ぼす可能性のある残留物を除去できます。
- 種と芯の除去
りんごを食べやすい大きさにカットする前に、種と芯を取り除きます。これらには有害なシアン化物が含まれているため、犬にとって危険です。種や芯は、手や専用の器具を使って完全に取り除き、犬が誤って食べることのないようにします。
- 適切なサイズにカット
りんごを小さな一口サイズにカットします。犬の口の大きさや体のサイズに応じて、適切な大きさに切り分けることで、喉に詰まるリスクを減少させます。特に小型犬やシニア犬の場合は、小さく切って与えることが重要です。
- 皮の取り扱い
りんごの皮には食物繊維が豊富ですが、消化に問題がある犬もいます。初めて与える際には、皮をむいてから与えると良いでしょう。皮をむくことで、消化不良や腹部不快感を防ぐことができます。
- 与える量と頻度の調整
りんごはおやつとして与える場合、1日に数切れ程度が適量です。犬の体重や健康状態に応じて、与える量を調整し、過剰摂取を避けましょう。りんごは栄養価が高い一方で糖分も含まれているため、適量を守ることが大切です。
- 犬の反応を観察
りんごを与えた後は、犬の様子を観察し、アレルギー反応や消化不良の兆候がないか確認します。問題がないようであれば、定期的に少量をおやつとして楽しませることができますが、異常が見られる場合は、獣医に相談してください。
まとめ
今回は、犬に食べさせるりんごの適切な量・頻度・メリット・注意点について解説しました。
愛犬の健康的で安全な食生活のために、この記事が役立ちますように!
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